慶應義塾女子高等学校は、1950年に創立した女子校で、ほとんどの学生が附属大学である慶應義塾大学へ進学します。私立大学の中では最難関とされる慶應義塾大学の附属校ということもあり、非常に高い人気を誇ります。
最近では、芦田愛菜さんの母校として注目を浴びました。また、アナウンサーでも有名な弘中綾香さんも慶應義塾女子高等学校の卒業生です。グローバル教育・品性を重んじる教育方針が影響してか、多くのアナウンサーを世に排出しています。
日本屈指の名門女子高と称される超難関女子校です。その入学者は、所在地の東京だけに止まりません。帰国子女の学生が多いことも特徴の一つです。人気校であるため、当然ながら、入学に必要な偏差値はハイレベルな水準を求められます。
この記事では、慶應義塾女子高等学校の魅力と受験情報・進学実績について解説しています。
- 慶應義塾女子高等学校の偏差値は77!入学最難関女子校の一つ
- 校内に日本庭園がある慶應義塾女子高等学校、アメニティ設備は高級ホテル並
- 慶應義塾女子高等学校進学実績の95%は、慶應義塾大学(医学部医学科含む)への内部進学
- 慶應義塾女子高等学校の入学試験対策なら東大先生!
慶應義塾女子高等学校とはどんな学校?
慶應義塾の創立者である福沢諭吉の教育思想は、学問を修める過程で、社会の先導者にとって相応しい「気品」の教育にも力を入れることでした。その教育思想は、慶應義塾女子高等学校の学生にもしっかり伝わり、自由と気品が両立する高校として成立しています。他人を尊重するという校風が、校則がないにも関わらず、高校が荒れない大きな要因となっています。
慶應義塾女子高等学校の制服は、グレーのブレザーとタイトスカートで、とても大人びた印象のある制服といえます。校舎は、慶應義塾大学三田キャンパスに隣接しており、未来の自分を想像しながら通学できるのも魅力の一つです。また、名門私立学校ということもあって、校内には日本庭園があり落ち着いた雰囲気となっています。
慶應義塾女子高等学校の概要
概要
生徒数 | 学則定員1学年192名(総定員576名) |
学級数 | 5クラス |
住所 | 東京都港区三田2-17-23 |
交通アクセス | JR京浜東北線田町駅から徒歩10分、三田五丁目(バス)から徒歩2分 |
学費
入学金 | 340,000円(入学時のみ) |
授業料 | 680,000円 |
教育充実費 | 200,000円 |
慶應義塾女子高等学校は、交通アクセスが良く、便利な立地に校舎があります。周辺は、人通りが多いエリアなので、安心して通学できます。教室によっては、東京タワーを眺めることができるのも特徴です。
入学者の約半数は、慶應義塾中等部の女子進学者から構成されている点に注意が必要です。実質、外部からの入学者は、100名にも満たない程度となります。外部入学で慶應義塾女子高等学校を受験する方が、慶應義塾中等部を受験して進学するより難易度が高いと言われています。
慶應義塾女子高等学校の学費は、近隣の私立高校の中でも高い部類に位置付けられます。しかし、そのネームバリューは圧倒的なため、入学希望者は後を絶えません。入学難易度は、指標となる偏差値以上に難しい高校と言えます。
慶應義塾女子高等学校の特徴
慶應義塾女子高等学校の最大の特徴は、慶應義塾大学への内部進学制度があることです。例年、学生の95%以上が慶應義塾大学への内部進学制度を利用します。最難関学部である医学部(偏差値72.5)へも毎年5名が内部進学制度で進学しています。
慶應義塾女子高等学校では、1コマ50分の一般的な授業時間設定となっています。しかし、授業開始時間は特徴的で、8時10分から開始と他校より30分ほど早いです。授業開始が早いため、朝の通勤・通学ラッシュを回避することができます。
校舎は徳川家の邸宅跡地に建てられているため、とても風情があります。校舎自体は、若干古い造りとなっていますが、トイレだけは高級ホテルを思わせるようなキレイさです。また、慶應義塾大学三田キャンパスの施設が一部使えるのも魅力の一つです。
過度な化粧・アクセサリー・ピアスは注意されるものの、原則、校則はありません。高校生活において規制がされやすい染髪・スマホ持ち込みがOKな学校です。
慶應義塾女子高等学校の偏差値はどれくらい?
慶應義塾女子高等学校の偏差値は、全国においても最上位の一角を誇ります。高校入試を実施する女子校は減少傾向で、東京にある女子校御三家と呼ばれる桜蔭高校・女子学院高校・雙葉高校は全て完全中高一貫校です。高校から入学できる名門女子校という希少性から、今後も高い偏差値が維持し続けられることは間違いありません。偏差値順位は、全国においてもTOP10入りするほどの高偏差値高校です。女子校の中では入学最難関校と呼べる高校となります。
慶應義塾女子高等学校の多くは、内部進学で慶應義塾大学へと進学して行きます。内部進学しない学生は、主に医学部進学のため制度を利用しないようです。過去の進学実績を見ると国公立大学医学部をはじめ、東京慈恵医科大学医学部・東京医科大学医学部などが進学先となっています。
慶應義塾女子高等学校の偏差値
慶應義塾女子高等学校は、近年偏差値77で安定しています。同偏差値帯の高校としては、筑波大学付属高等学校・お茶の水女子大学付属高等学校などが挙げられます。偏差値77という数値は、試験を受けた母集団の中において上位1%以内に入らなければならない数値です。慶應義塾女子高等学校に入学するためには、相当な学力がなければなりません。
引用:【2024年】東京都内の高校偏差値ランキング|国立・都立・私立高校まで一挙紹介
慶應義塾女子高等学校の進学実績
慶應義塾女子高等学校 2023年進学実績 | |
慶應義塾大学 | 167名 |
北里大学(医学部) | 1名 |
東京医科大学(医学部) | 1名 |
日本体育女子大学 | 1名 |
慶應義塾女子高等学校では卒業生全員が慶應義塾大学に推薦されます。教育プログラムの中に全10学部の説明会がしっかり用意されていることも内部進学者が多い理由の一つになっています。そのため、慶應義塾大学よりさらに偏差値の高い東京大学・一橋大学・医学部など特殊な学部がない限りはそのまま進学する傾向です。
ただし、学部によっては推薦枠があるため、全ての学生が希望通りの学部へ進学できるというわけではありません。慶應義塾大学の中でも人気のある学部への2023年の内部進学者数は、医学部5名・理工学部25名・経済学部55名・法学部54名となっています。
内部進学試験は、受験後2日で合否が決定するため、早くから大学生活に向けた準備が始められる点も魅力の一つです。
慶應義塾女子高等学校の受験対策なら東大先生
慶應義塾女子高等学校に入りたいけど何から始めたらいいかわからない…そんな方におすすめなのが、オンライン家庭教師東大先生です。
「オンライン家庭教師 東大先生」であれば専属東大生講師が合格までの道のりを逆算して、一人ひとりに合った最適な学習プランと授業が提供できます。慶應義塾女子高等学校は私立高校であるため、過去問題から導き出される試験の傾向とその対策が何より重要です。最短ルートで効率的に成績アップと合格へ導きます。
慶應義塾女子高等学校での過ごし方
慶應義塾大学と連携して授業が実施できるため、豊富な選択科目・充実した設備が魅力です。特に外国語教育に力を入れており、英語以外にフランス語・中国語などを履修することもできます。また、姉妹校に慶應義塾ニューヨーク学院があるため、留学において手厚いサポート体制があります。様々な留学プログラムが用意されているので、長期休みを利用して留学する生徒が少なくありません。
学生生活における三大行事は、演劇会・運動会・十月祭です。これら全ての行事は、学生らが企画・運営しています。慶應義塾大学において「附属上がり」というグループが形成されるのは、各行事で一体感を味わった学生らが引き続き同じ学舎で苦楽を共にするからのようです。
慶應義塾女子高等学校の学校行事
慶應義塾女子高等学校には、三大行事と呼ばれる学校行事があります。いずれの行事も学生の主体性を重んじ、学生自らが行事を作り上げています。三大行事を通じた学生らの人格形成は、福沢諭吉が慶應義塾において重要だと掲げた「気品」における教育プログラムの集大成です。三大行事の成功が、学生らを人間として大きく成長させると評価されています。特に近隣住民からは、慶應義塾女子高等学校の学生は一味違うと思われているようです。
赤羽橋でペンを落とした際に気づかなかった私に、ペンを拾って渡してくれました。思いやりのある教育をなさっている学校だと思いました。ありがとうございました。 出所)Google https://g.co/kgs/X5cNXKC
演劇会
演劇の内容から舞台設計、衣装・ヘアセットまで全てを各クラスが決めて発表します。演劇会は全体優勝・各学年ごとの優秀賞が決まります。残念ながら入場できるのは学生関係者だけです。演劇会本番の数日前より授業はなくなり、本番に向けて各クラスが一丸となって取り組みます。
運動会
慶應義塾女子高等学校の敷地内ではなく、外部の競技場を借りて開催されます。普段の体育は、体育館で行われることがほとんどなので、学生らには好評のようです。学生実行委員会が中心となって、夏休み前から念入りに計画を立てて9月に行われます。
十月祭
クラスではなく、部活ごとに食べ物・ゲームなどの出し物を行います。部活単位で行われるため、クラスや学年を超えた繋がりを深めます。慶應義塾女子高等学校において、唯一学外の人が入れる行事です。
慶應義塾女子高等学校の部活動
学生の部活動加入率は90%を超えます。ほとんどの学生が自主的に何かしらの部活に加入します。毎日練習がある部活から月数回程度の部活など、活動頻度はまちまちです。
慶應義塾女子高等学校には、文科系・体育会系合わせて30以上の部活が活動しています。テニス部やバレーボール部など一般的によく見られる部活はもちろん、奇術部やマンドリンクラブ、馬術部など他の高校では見かけない部活の存在が特徴的です。また、日吉にある慶應義塾高等学校と連携して活動している部活もあります。
慶應義塾大学に進学したOGから指導を受ける部活もあり、活動の質は高いと評判です。しかし、校内に運動場がないため、運動系の部活動は必要に応じて外部施設を利用するので若干不便な点があります。
慶應義塾女子高等学校に合格するためには
慶應義塾女子高等学校合格のためには、偏差値77のハイレベルな学力が求められます。また、毎年の受験倍率は3倍を超えます。求められる偏差値以上に対策を行わなければ合格は困難です。入試対策に必要な教科は、国語・数学・英語・作文の4教科になります。作文も含め国語に対しては、かなり高いレベルの回答が求められます。
慶應義塾女子高等学校では、一般入試だけでなく推薦入試・帰国生入試を実施しています。推薦入試では、中学9教科の評定平均値が42以上という条件の下、受験が可能です。また、「欠席日数5日以内」「理科・社会の評定がともに5である」「2の評定がない」といった評定要件を満たす必要があります。課せられる試験は、適性検査と個人面接のみとなりますが、時事問題などに対して深い知識が必要とされ、推薦入試は試験対策が非常に困難な入試となっています。
合格のためのポイント
対策しなければならない科目は、国語・数学・英語・作文になります。数学は幅広い範囲から出題されるため、演習量こそ求められますが、そこまでハイレベルな問題は出題されない傾向です。過去問と基本問題をしっかり抑えることで対策ができます。英語は、質問されたことに対して自分の意見や理由を英作する問題に注意が必要です。質問も英語で出題されるため、出題の意図をしっかり読み取る力が求められます。単語・英文法に関しては、過去問で対策しながら知識の幅を広げれば対応できます。
慶應義塾女子高等学校の入試問題をクリアする最重要ポイントは、国語と作文の対策にかかっています。国語は、筆者の意見をふまえて論述する問題が多く出題され、高い記述力が求められます。日頃から語彙力を向上させるトレーニングを積まなければ、思うように点数がもらえません。作文は、例年60分で600字程度の文字量が求められます。論理的に文章を書くことが求められるため、独学では対策が難しいので注意が必要です。
慶應義塾女子高等学校の受験対策は東大先生を利用しよう
「オンライン家庭教師 東大先生」であれば、学生一人ひとりの特徴から最適な学習プランが提供できます。学習レベルは基礎から応用、定期試験から受験勉強まで幅広く対応可能で、勉強のスケジュール管理もバッチリ。オンラインなので、いつでもどこでも先生に相談できるのが特徴です。毎日東大生の解説が受け放題という、魅力的な学習環境が提供できます。また、1,000名以上の東大生講師の中から、希望に合わせた最適な講師を選定します。
オンライン家庭教師東大先生は、専門家でなければ解法を見出すことができない問題でも、分かりやすく丁寧にお伝えすることができます。独学では試験対策が難しい慶應義塾女子高等学校入試においては、相性が良いと思われます。
まとめ:慶應義塾女子高等学校の偏差値は77とハイレベル
慶應義塾女子高等学校入学には、偏差値77と非常に高い学力が求められます。偏差値77は、中学1年生の間から油断せず勉学を積み上げていかなければ中々到達できない学力です。入学できれば日本国内における私立の最高学府である慶應義塾大学への入学が約束されていることが、人気を引き上げている大きな要因です。未来に受ける大学入試の分も高校受験の間に済ませられると考えれば、膨大な勉強時間が求められることにも納得がいきます。
慶應義塾女子高等学校レベルの学校ともなると、独学や近場の学習塾だけでは試験対策が十分に行えないのが実情です。基礎レベル以上のことが求められる試験なので、傾向とその対策を入念に行わなければなりません。合理的な戦略としては、慶應義塾女子高等学校に通っていた先生やそれ以上のレベルの学校に通っていた先生からアドバイスを受けるのが一番です。プロの目で確認しながら進捗を管理することが安心して合格に向かって行ける方法となります。